房州の南端根元の海岸に画架を立て、荒海と岩浜を夢中で描いていた。当時慶応ボーイの小山敬三氏が友人と漁家を借りて此処で滞在、創作を続けておられたので宿を訪ねて作品を拝見した。私の写実的な行き方に興味を持たれたようだったが、私はそのときの彼のロマンな味の深さをいまも心に残している。
65.2×80.4cm
1921年(昭和10)